賃上げ3%に新聞2社の意見は。|社説読み比べ[2017/11/6(月)]
~毎日更新中~
「社説」とは新聞や雑誌の意見・主張。読み比べれば、どの話題に注目が集まっているかわかり、時事問題にも強くなる!
新聞大手5社(朝日、産経、毎日、日経、読売)の社説を要約します。
《記事比較》首相が3%の賃上げ要請
首相が賃上げに具体的な数値を示したの初めてです。2社が取り上げました。
産経新聞
政府は減税措置や生産性向上の支援を。
読売新聞
本気なら、ちゃんと分析した上で総合的な政策が必要ですよ。
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要約の方法についてはこちらの記事にて↓
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では今日の新聞社説を要約します。
朝日新聞
黒髪指導 生徒の尊厳を損なう愚
生まれつき茶色い髪の毛を何度も黒くするよう指導され精神的な苦痛を受けたとし、大阪の女子高生が裁判を起こした。訴えが事実なら人権侵害だ。
ルールは必要だが、度を越していないか。学校の評判を優先するなら、本末転倒だ。
株価上昇 日銀の買い入れ再考を
株式の値上がりが続く。ただ、日銀が目標とする物価上昇率2%には以前届かない。
株式の平均を狙いに行く投資であるETFの買い入れは、考え直すべき。リスク回避のための投資だが、株式市場の先行きの不安は薄れてきたため、理由がなくなってきた。
産経新聞
3%賃上げ要請 脱デフレの正念場迎えた
安倍首相が具体的な数値を示したのは初めてだ。毎年春、労働組合は賃上げ要求を行う。その春闘に、デフレ脱却に向けて交渉してもらいたい。政府は、賃上げに繋がる減税措置を広げたり、生産性をあげるための支援を急がなければならない。
危険運転致死傷罪 常識に沿う不断の改正を
6月に起きた、停車中ワゴン車へのトラック追突事故。車を降りて起きた事故だったが、事態の重さを受け、運転中の事故を想定している危険運転致死傷罪が適用された。
拡大解釈だとの指摘もあるが、必要に応じて足りない法を改正すべき。
毎日新聞
教育無償化の議論始まる 場当たりでは無理を生む
すべての子どもの幼児教育・保育を無償にするのではなく、仮に年収約360万円までの世帯に絞れば10分の1の1千億円程に抑えられる。大学生の奨学金が後に借金返済に追われる事態についても改善すべき点だ。
ロシア革命から100年 強権統治という負の遺産
ロシア革命が出発点となり、人類初の社会主義国家が生まれた。民衆の解放という理念と、暴力での弾圧の両方を抱えたことが社会主義の限界ではないか。プーチン氏は力で押さえつけようとするが、民衆の意思で政治を動かすべき。
日本経済新聞
日本の映像産業を育てるには
日本の映像コンテンツ分野はあまり伸びない。もっと取り組むべき。IT技術を使うことが重要。誰が何を見たかというビッグデータの解析、スマホ層への配信で市場を開拓するといったことが欠かせない。
パリ協定のルールづくりで存在感示せ
2020年からどのように温室効果ガスを減らすかという取り組みのパリ協定に、日本はわかりやすい公正ルールをつくるべき。各国共通の「ものさし」を決め、削減量を正しく量る必要がある。企業イメージでなく事業戦略の柱とする発想が欠かせない。
読売新聞
首相賃上げ要請 高い目標に見合う政策が要る
これまで具体的に言及しなかった首相が、3%の賃上げを期待すると発言した。政府が本気なら賃上げが伸び悩む現状の分析に基づく、総合的な政策パッケージが必要。企業が攻めに転じられる環境作りが求められる。
監査制度改革 企業会計不正の防止に生かせ
東芝の不適切な会計などで会計監査の信頼が下がった。金融庁が制度の見直しを始める。報告書は基本的に「適正」「不適正」だけだったが、何を特に見たのかを報告書に記載する案が出ている。妥当だろう。担当を交代することも検討すべき。
今日の所感
読売新聞さんの3%賃上げへの提言は、日テレでやってきたことからの実体験に基づいてるのでしょう。打倒フジで、どんな事をして結果を叩き出したかについては、こちらが参考になります↓
SWOT分析に繋げる時事
パリ協定
日本ではまだ企業イメージアップの域が強いのではないでしょうか。欧州を中心に本気で取り組まれる流れが強く影響されてくれば、温室効果ガスを具体的にどのように減らすか、計画から結果までしっかりと向き合い直すことが必要となります。
各社社説の参照先
朝日新聞 →社説トップページ
産経新聞 →社説トップページ
毎日新聞 →社説トップページ
日本経済新聞→社説トップページ
読売新聞 →社説トップページ
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